「携帯電話会社の乗り換え」について ~buzzLifeリーダーアンケート-2013年10月より

(アンケート期間:2013年10月30日〜11月5日 総回答数:3,211名)

iPhoneによってスマホブームが巻き起こり、今年の秋にはNTT DoCoMoがiPhoneの販売を始めたことで、au・Softbankとの三つどもえの戦いが激化しています。
新規客獲得のために、他社からの乗り換えには割引などの優遇策も多く出ていますが、乗り換えを考えている人はどのくらいいるのでしょうか?
また、アンケートの回答結果の一部が、ITmediaSankeiBiz朝日新聞デジタル調査のチカラMarkeZine財経新聞マピオンニュースInfoseekニュースlivedoorニュースなどに掲載されました。
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Q1.あなたがお使いの携帯電話会社(以下「キャリア」)を教えてください。(ひとつだけ)
※複数お持ちの方は、一番よく使っている携帯電話について教えてください。
Q2-1.Q1-1で回答された携帯電話について、機種を教えてください。(ひとつだけ)

グラフ1

まず回答者の使用キャリアと端末の種類について尋ねました。キャリアはDoCoMo:au:Softbank=約4:3:2となり、性別や年代といった属性による差はほとんどなし。一方端末の種類は、全体ではフィーチャーフォン(スマートフォン以前からある、通話・メール機能がメインの携帯電話機)が6割。
しかし年代別では、20・30代でスマートフォンの方が多いという結果になっています。

Q2-2.あなたは過去3年間にお使いの携帯会社から、別の携帯会社に乗り換え(MNP)したこと、乗り換えしたいと思ったことがありますか?(ひとつだけ)

グラフ1

過去にキャリアを乗り換えた経験のある人はどのくらいいるのでしょうか? 「乗り換えたことがある」(=経験あり)と回答した人は16.4%にとどまり、実に8割以上が経験なしという結果になりました。若い年代・スマホユーザーで「経験あり」がやや多く、逆にDoCoMoユーザーは「経験なし」が多い傾向にあります。スマホユーザーでは、iPhoneをはじめ、各キャリアから出ている特徴あるスマホを使いたくて乗り換えるユーザーが少なからずいたと推測されます。

Q2-4.あなたは今お使いの携帯会社から、別の携帯会社に乗り換え(MNP)したいと思いますか?(ひとつだけ)

グラフ1

全体では「乗り換えたいと思っている」(=希望あり)が2割弱とやはり消極的。特に60代以上で希望ありが13.1%と低く、年代差が見られます。その他の属性ではほとんど差が見られず、乗り換えに消極的な姿勢は全体的な傾向のようです。そんな中で唯一、前問で「乗り換え経験あり」と回答した人は「乗り換え希望あり」の割合も高い傾向にあります。キャリア各社のシェア争いは、実はこの「乗り換え経験者」という小さなパイを奪い合っているといえるかもしれません。

Q2-3.Q2-2で回答された(乗り換えした、していない、したいと思ったが乗り換えていないなど)の理由を教えてください。
Q2-5.Q2-4で回答された(乗り換えしたい、したくないなど)の理由を教えてください。

  • 乗り換えすると色々特典があり、何処の携帯会社も既存契約者には特典がない為。乗り換えると月の基本料がただになったりするからです。40代/男性/toratoshさん
  • 今の会社より料金が安くなったり乗り換えの際にキャッシュバックだったりものがもらえたりとお得なことがあれば検討したい。30代/女性/ひでっこさん
  • 換えたいと思っていますが、メールアドレスが変わってしまうと、その連絡が面倒なので乗り換えができない。50代/女性/be-sannさん
  • 今の携帯会社に不満はあるものの、料金も安く、家族割がきくので、特に乗り換えしたいとは思わない。20代/女性/しののんさん
  • 家族が同じ携帯会社を使用しているので、みんなの意見が一致しないとしない。又、今のもので満足している。60代/女性/nararaさん

乗り換えを検討する要因は料金であり、それに対して乗り換えの面倒さが大きな壁になっているといえます。キャリア各社は料金のほかにも「つながりやすさ」や「魅力的な端末」などでもアピールしていますが、ユーザーに届くのは料金の安さのみ。そしてその料金も、1社が値下げすると他も追随して同程度になるので、多少の差なら「面倒」「家族と一緒」の方が勝って乗り換えに至らずという光景が見えてきます。

シェア争いの先にあるのは?

携帯各社のシェア争いに反して乗り換えに消極的なユーザー、その壁となっているのはメールアドレス変更の手間や割引・無料通話などの優遇プランという姿が浮き彫りになりました。既存ユーザーの囲い込み戦略が成功していると同時に、他キャリアからの顧客獲得を阻んでいるともいえます。気になるのが『長期契約者をないがしろにしているとよく感じる。』という不満。顧客不在のシェア争いを醒めた目で眺めているのは、他ならぬ顧客自身。早急な見直しが求められています。

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